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誹謗中傷や名誉毀損に関する法律(権利)

  • 2016年11月08日 | 821view

発信者情報開示請求書の書き方|書く前に弁護士に相談を

発信者情報開示請求書

インターネット上の誹謗中傷問題を根本から解決するためには、当該情報の削除とともに、再発防止措置として発信者を特定することが効果的です。発信者情報開示請求を行うためには、請求書とともにエビデンスや身分証も添付の上、書面で行います。しかし、書く前には弁護士に確認が必要なこともあります。それは一体何でしょうか?

発信者情報開示請求をする前に

ある個人や企業のことを誹謗中傷したり、風評被害につながるような書き込みがされた場合、有効な手立てとなるのが書き込みを削除するとともに発信者を特定することです。では、具体的にどのような手続きを踏めばよいのでしょうか。

発信者情報開示請求を考える前に知っておこう

発信者を特定するためには、まずサイトの管理人や運営会社などに発信者のIPアドレスなどの開示請求をすることが必要です。しかし、請求をする前に知っておくべきことがあります。

開示請求の順番は、コンテンツにアクセスするときと逆になる

例えばあるホームページを見る場合、ユーザーは通常インターネットサービスプロバイダー(ISP)のサーバーにまず接続します。そこからコンテンツプロバイダーが持つホームページにアクセスすることで、そのホームページの情報が見られるようになっています。ところが、開示請求をするには逆のルートをたどります。すなわち、開示請求はまずコンテンツプロバイダーに対して行うことになるのです。

開示請求は権利侵害がある場合しかできない

名誉毀損やプライバシー権の侵害など、権利侵害が明らかに発生している場合でないと、発信者情報開示請求は原則できません。しかし一般的に、明確な権利侵害があるかどうかを冷静に判断するのは、素人には困難です。そこでネット問題に強い弁護士に事前に相談し、なんらかの権利が侵害されているかどうかについて判断を仰ぎましょう。

開示請求を弁護士に依頼するかどうかの判断基準は?

発信者に対して何も求めず、書き込みの削除だけで満足するのであれば、自力でサイト管理人などに削除を依頼すればよいでしょう。しかし、発信者を特定するために開示請求を行うのであれば、その後裁判で発信者に対する損害賠償請求まで行う可能性は非常に高いです。そのため、発信者情報開示請求については、物事をスムーズに運ぶために初期の段階から弁護士に入ってもらうことをおすすめします。

ネット問題に強い弁護士

発信者情報開示請求をするときの注意点

発信者情報開示請求を行う際には、いくつか注意点があります。どのようなことに注意する必要があるのでしょうか。

開示請求できる人とは?

発信者情報開示請求を行うことができるのは、「特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害された者」です。つまり、開示請求できる人とはインターネット上で情報が拡散したことにより権利を侵害された本人と弁護士等の代理人のみとなります。

請求は書面で行う

発信者情報開示請求は必ず書面で行います。フォームは「プロバイダ責任制限法関連情報Webサイト」で入手できますので、インターネットで調べてダウンロードしましょう。

証拠を保全する

発信者情報開示請求書には、書き込み内容やその内容が書かれているサイト等のURLがわかるものをエビデンスとして添付しなければなりません。方法としては、画面のキャプチャを撮る、PDF等にして出力する、紙で印刷するなどがありますが、いずれの方法でもURLがすべて表示されていること、書き込みの内容がわかることが必要です。

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発信者情報開示請求書に記載すべき内容

発信者情報開示請求書に記載するところは全部で7箇所あります。それぞれ、どのような内容のことを書けばよいのでしょうか。実際のフォームを見ながら考えていきましょう。

発信者情報開示請求書を漏れなく書くために

発信者情報開示請求書発信者情報開示請求書は以下のようなフォームになっています。記述するところと選択肢から選ぶところがありますのでそれぞれについて見ていきましょう。

1 )[貴社・貴殿]が管理する特定電気通信設備

「特定電気通信設備」とは、ネットに使われているサーバなどの設備のことを言います。ここでは、書き込みがされたURLを書くとよいでしょう。ただ、問題となっている箇所を具体的に記載する必要があるので、掲示板で言えばどのスレッド名の何番目の書き込みなのか等について書いておきます。

2 ) 掲載された情報

「掲載された情報」とは、問題のある書き込みの内容のことを指します。ここには、書き込みの内容に関する要約を記載しましょう。文章が短かければ、そのままコピーして貼り付けても大丈夫です。

3 ) 侵害された権利

「侵害された権利」とは、文字通り名誉権、プライバシー権など自分が侵害されている権利を記載しましょう。ただし、次の「権利が明らかに侵害されたとする理由」との整合性を図る必要があるため書き方に注意が必要です。

4 ) 権利が明らかに侵害されたとする理由

書き込み内容が自分のことを指していると思われることとその理由について、また権利侵害されていることについて、背景事情も含めて説明します。民法上の不法行為の成立が認められること、違法性を阻却事由がないことが重要です。

5 ) 発信者情報の開示を受けるべき正当理由

ここには、5つからあてはまるものに◯をつけましょう。ただし、開示請求が発信者に対する嫌がらせを目的とする場合は「正当理由」にはなりません。こちらに嫌がらせが目的と記載しなくても、ネット上の掲示板やSNSで嫌がらせをするために開示請求をすることをほのめかすような内容を投稿していれば、嫌がらせ目的であるとみなされることもあります。

6 ) 開示を請求する発信者情報

ここも開示を求めたい内容に◯をつけます。しかし、コンテンツプロバイダーに開示を求めることができるのはIPアドレス・タイムスタンプのみとなるので、4以下に◯をつけることとなります。

7 ) 発信者に示したくない私の情報

発信者に伝わると困る情報に◯をつけましょう。

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実際に発信者情報開示請求をしよう

発信者情報開示請求書の記入がすべて終了すると、いよいよ実際に開示請求を行うことになります。前述の通り、請求自体は必要書類を郵送することにより行いますので、漏れのないように準備しましょう。

発信者情報開示請求の手順とは

ここでは、裁判外で発信者情報開示請求手続をするときの手順を示しています。もし、この手順を踏んでも相手方が請求に応じなければ、裁判所に仮処分を申し立てて開示請求を行うことになります。

コンテンツプロバイダーに対し、書面で申立てを行う

下記の書類を準備して簡易書留など記録の残る方法で郵送します。申立人本人が請求しているとわかるように、発信者情報開示請求書には実印を押した上で、印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)を添付することが必要です。

  • 発信者情報開示請求書
  • 権利侵害されたとする書き込み内容がわかるエビデンス(画面のキャプチャなど)
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)の写し

コンテンツプロバイダーで書類が審査される

コンテンツプロバイダー側に書類が届くと、その書類の審査および内容の確認がなされます。審査は書類到着後、通常3〜4日で完了しますが、最大1週間ほどかかることがあります。プロバイダー自身が発信者情報を保管していない場合や申請者から送られてきた資料から発信者を特定することが難しい場合は、申請者に対し開示が不可能であると通知されます。権利侵害が発生しているかどうかが明らかでない場合は、申請者に対して開示を拒否する旨が通知されます。

コンテンツプロバイダーが情報発信者への意見徴収

コンテンツプロバイダーが発信者情報を把握している場合、発信者に対して情報を開示して良いかを照会します。プロバイダーが発信者情報を有していない場合や発信者から7日以内に回答が得られない場合は意見徴収が不可能とみなします。しかし、権利侵害の状況如何によっては開示を求めることもあります。

発信者情報開示・非開示の決定

コンテンツプロバイダーは、ここまでの手続きと、権利侵害の明白性や申立人が開示を受ける正当性の要件を勘案し、発信者情報を開示するかどうかを検討します。開示を決定した場合は、請求者に対して郵送で情報を開示します。非開示と決定した場合は、その旨を請求者に通知します。

以上の手続きで情報が開示されなければ、裁判所で仮処分申請を行って開示請求を行うこととなります。裁判所での手続きとなれば、必然的に弁護士の力を借りることになるため、最初に任意で開示請求手続きをする段階から弁護士に依頼して手続きを代行してもらっておくとスムーズでしょう。

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