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  • 2017年06月07日 | 10,221view

著作権、肖像権の侵害に注意!YouTubeの問題点とは

YouTube

世界的に人気の動画投稿・共有サイトYouTube。会員登録をしなくても無料で視聴ができ利用者数も多いことから個人ユーザーの娯楽としてだけでなく、ビジネス用途でも広く使われます。しかし一方で違法アップロード等が横行しているのも事実です。そこで今回は、YouTubeの問題点について著作権や肖像権に関するものを中心に解説します。

YouTube利用は注意すべき点も

動画共有サイトYouTubeは誰にでも無料で利用でき、プロモーションビデオから音楽、健康法やハウツーものまで非常に幅広いコンテンツが投稿され毎日世界中で視聴されます。本来は個人撮影のビデオを共有することを目的に開設されたサイトなのですが、著作権を侵害する動画が投稿されるケースが多く社会問題になっています。

著作権の問題

YouTubeは日々様々な動画がアップロードされ、確かに非常に刺激的な趣深いサイトと言えるでしょう。しかし利用する際には細心の注意を払わなければならないことがいくつかあります。その一つが「著作権」の問題です。

著作権を侵害する違法アップロードが横行

YouTubeに著作権侵害に該当する動画がアップロードされ問題視されているのは周知の事実でしょう。しかし著作権の意味をおぼろげにしか理解していない人も多いため、今一度その定義を確認しておく必要があります。著作権とは、“知的財産権”の一種で創作した「著作物」に発生する権利です。この権利は著作物から発生する利益等を著作者が独占的・排他的に支配できる、即ち他者による無断での著作物の複製・利用を制限できます。

著作物は世の中に溢れている

著作物とみなされるのは「創作性」があった場合ですが、創作性は特段高度なものでなくとも著作者の個性が何らかの形で表現されたもの全てに付随するとされています。よって対象となるのは専門家が作成した出版物、建築物、美術品や音楽等にとどまらず、一般人が撮影した写真や動画、歌等多岐に渡りこれら全てが法律で保護されることになります。

肖像権の問題

また「肖像権」もYouTube利用に際して注意すべき代表的な事柄と言えます。YouTubeに動画をアップロードする際は肖像権を侵害していないか気を付けなければなりません。

肖像権は“人物に係る権利”

著作権が著作物を保護するものであるのに対し肖像権は“人物”を保護するものです。自己の姿形や容姿といった“肖像”を許可や正当な理由なくして写真や絵画、その他の手段で写し取られること及び公表されない権利です。著作権と同様知的財産権の一つで、例えば写真を撮られることに関して好きな人と嫌いな人がいますが前者の場合であっても撮影されたくない状況もあるでしょう。そういった場合にも撮影及び公表されることから保護する、言うなれば“プライバシーを守る権利”が肖像権なのです。

肖像権は法律に規定された権利ではない

但し肖像権は著作権と異なり法律で定められたものではなく、刑事罰はありません。しかし民事上では“人格権”や“財産権”の侵害に当たると判断されて損害賠償請求や差し止め請求等が認められるケースがあります。

著作権や肖像権侵害の事例

著作権や肖像権等知的財産権は実体のないものに関わる権利である為に保護するのが難しいと言えます。それゆえYouTubeには違法なコンテンツが氾濫しているのですが、中には意図せず侵害してしまっているケースもあります。実際の事例を見ていきましょう。

YouTubeでありがちなケース

YouTube内で最も頻繁に見受けられる違反行為の一つが著作権のある動画コンテンツを無断でアップロードするケースです。著作権違反に対する取り締まりは年々強化されており昨年には全国で44人が検挙される事態にまでなっています。

録画したものを違法アップロードするケース

テレビ放送されたドラマやアニメのコンテンツを録画したものがアップロードされるケースは非常に多く問題視されているものの、YouTubeが人気を博したのはこういった違法コンテンツを容易に視聴できることによる部分が大きく、なかなか無くならないのが現状です。

逮捕に至ったケースも

しかし悪質なケースでは逮捕されるケースもあります。例えば2010年にはコミックのコピーをアップロードして、2011年には人気アイドルグループのコンサートの映像をアップロードして逮捕に至った事例があります。基本的に違法動画はYouTube側が削除したり投稿者に適切な対応をする様通知する為大事になるケースは稀ですが、気を付けなければなりません。

知らぬ間に侵害してしまっているケース

一方、気付かないまま違反行為に該当する動画をアップロードしていることも少なくありません。こちらのケースでは肖像権の侵害が多い傾向にあります。

他人が映り込んでいた場合

いつの間にか違法行為をしている事例で非常に多いのが「肖像権の侵害」です。例えば友人と共に行った旅行先で撮った写真等を投稿する際は、写っている人物に承諾を得る必要があります。その必要性の有無、つまり違法か否かの基準は「人物の特定の可否」です。よって写真に入っていたとしても後ろ姿だったり遠巻きに写っている場合等、個人の識別ができない場合は問題ありません。また風景等を撮影した際に不特定多数の他人の顔が映り込んでいるケースでは、後から全員の許可を取ることは不可能なので、顔の部分にぼかしを入れる等して個人の特定ができない様に加工することで対処しましょう。

動画の背景に流れる音楽にも注意すべし

音楽に関しては投稿した動画に意図せずして入り込んでしまうことがありその場合でも著作権侵害に当たるので注意が必要です。例えばイベント会場やデパート等でビデオを回した際、現地で流れていたBGM等の音楽も動画に入ってしまうケースです。この場合はもちろんYouTubeからきた通知に対応すれば問題ありません。

著作権を侵害した場合どの様な罪を問われるのか

明らかに著作権を侵害している映像は日常的に配信されています。もっとも動画は削除されていたり閲覧不可能になっているケースも多いですが違反動画があまりに多く、また罰せられる様子を目の当たりにすることは少ない為、どうせ捕まらないだろうと軽視されがちなのが現状です。では侵害行為をした場合に発生する法的責任はどのようなものなのでしょうか。

違法アップロードをした場合の法的責任

一言で「違法アップロード」と言ってもインターネット上の著作権侵害行為は複数の罪に該当します。「皆やっているから」と甘く見てはいけません。

違法アップロードだけで様々な罪に該当する

日本の著作権法において著作権者やその関係者(著作隣接権者)に無断で著作物をアップロードした場合、著作権者の権利として複製権(著作権法21条)、公衆送信権(同法23条)の侵害に当たります。更に著作隣接権者の権利として録音・録画権(同法91条)、送信可能加権(同法92条の2項96条の2項)の侵害となります。さらにコンテンツが映画であった場合には頒布権(同法26条)侵害に問われることになります。

民事と刑事の両方の責任が発生する!

著作権を侵害した場合まずは民事上で差し止め、損害賠償、名誉回復措置等が請求されることになります。更にこれとは別に権利侵害罪として10年以下の懲役と1000万円以下の罰金のいずれか、またはその双方を科すという罰則が設けられています(著作権法119条1項)。加えて、法人の場合には3億円以下の罰金刑が科せられることになっています(同法124条)

違法動画を閲覧したりダウンロードした場合は

では違法コンテンツを閲覧したりダウンロードした場合はどの様な措置を取られるのでしょうか。ここは多くの人が気になるポイントでしょう。

ダウンロードは違法だが逮捕される可能性は低い

YouTubeにはドラマやアニメ等の映像が違法に配信されていますが、これらを違反動画と知りながらダウンロードした場合は違法になります。しかし実質的にユーザーがダウンロードした事実を他人が確認することはできない為、自分からバラさない限り逮捕されることは無いと考えてよいでしょう。閲覧に関しては違法ではありません。

しかしユーザーに不利益が発生する可能性も

また、違法行為を続けていたら著作権者に著作権料が入らなくなりコンテンツが作成されなくなるから止めるべきとする意見も極一部にあります。勿論これは暴論甚だしいと言わざるを得ず、そんな事態になることはまずあり得ませんが、規制が更に強化されれば視聴者が何かと不便を被る可能性があるのは事実です。

著作権や肖像権にまつわるトラブルの対処について

では著作権や肖像権にまつわるトラブルにはどの様な対処が有効なのでしょうか。ここでは著作権や肖像権を侵害しない為の心掛けや実際に被害に遭ってしまった場合の対処法を解説します。

YouTube側も対応はしている

著作権問題は悪質なケースだと裁判や逮捕等、大事に至りかねませんがYouTubeも対策を取っています。

自動検知システム「コンテンツID」で対応

YouTubeでは「コンテンツID」と呼ばれるシステムを採用しており著作権者が簡単にYouTube上の自分のコンテンツを特定し管理することができます。ユーザーがアップロードした動画はコンテンツ所有者、即ちYouTube上の著作権者によって提出されたファイルのデータベースと照合、スキャンされ、動画に含まれるコンテンツがそれと一致した場合、著作権者が対処を取ることができる仕組みです。

閲覧不可能にする等の処置が可能

対処法は幾つかあり、当該動画を閲覧不可能にしたり、音声のみを消す“ミュート”状態にすることができます。他にも動画に広告を表示させてアップロードしたユーザーと収益を分配する等の処置も可能です。

完全に侵害行為を回避することは不可能

YouTubeの著作権侵害問題について議論がされ始めて久しい昨今では、著作物の無断アップロードは違法行為であるとの認知は広く浸透しています。しかしそれゆえにコンテンツIDに検知されない様に小細工して投稿する者も現れ、著作権の侵害を防ぐのは非常に困難なのが実態です。

自動検知システムも万能ではなく掻い潜られる可能性もある

無論「コンテンツID」を利用すれば著作物を保護できる可能性は飛躍的に向上します。しかし自動検知と言えども場合によっては何らかの不具合で見落としが発生することも考えられる上、探知を免れるテクニックが使用される可能性もあります。殊に世界中に10億ものユーザーを持つYouTube程の人気サイトではその危険は無きにしもあらずです。

違法アップロードを助長する業者も

また近年では「YouTubeで著作権違反を問われない様にする裏技」や「著作権違反の回避方法教えます」といった風にYouTubeからの動画削除要請や通知を回避する方法を解説したブログ等もしばしば見受けられます。しかし言うまでもなく違反行為はするべきでない上、この手のサイトの多くは高額な情報商材を売りつける“もくろみ”を持つ悪徳業者によるものなのです。著作権侵害に問われない様にする為にはそもそも違法行為をしないことが一番です。

YouTubeの問題点である著作権や肖像権の侵害は軽視されがちです。しかし捕まらないと“タカを括って”不用意に動画をアップロードすると訴えられ、賠償金を支払うこともなり兼ねないことを肝に銘じる必要があります。また、自分が映っている動画が無断でアップロードされていることなどが分かったら、ネット問題や著作権、また肖像権に強い弁護士に相談するとよいでしょう。

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