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  • 2017年03月14日 | 3,511view

検索エンジンとは?ちょっと踏み込んで考えてみよう

検索エンジン

“検索エンジン”について大まかな内容を理解しているものの、詳しいことは知らない人も多いでしょう。しかし検索エンジンの仕組みやシステムまで詳細に把握することは、インターネット社会に生きる私達にとって非常に有意義なことです。そこで今回はインターネットを使いこなすため、検索エンジンについて詳しく解説します。

検索エンジンとはどういうものか

ネット上の膨大なデータからキーワードに該当するものだけを検索結果として表示する検索エンジン。普段私達は何気なく使っていますが、実際のところ検索エンジンとは如何なるものなのでしょうか?

検索エンジンはネット社会に必須

検索エンジンが存在することで、私達は蜘蛛の巣状に広がるインターネットサイトから目的の情報に素早くたどり着けます。検索エンジンは現在のネット社会では欠かすことのできない存在です。

検索エンジンは“ポータルサイトの一部”

“ポータルサイト”の名前を聞いたことはある人は多いでしょう。検索エンジンと混同されがちですが、“ポータル”は“玄関”の意味を持ち、ポータルサイトはインターネットからwebサイトにアクセスする際入口となるサイトを指します。有名なものには検索エンジンを提供している「Google」や「MSN」、プロバイダーが運営している「OCN」「@nifty」等が挙げられます。ポータルサイトはオンライン広告や有料コンテンツをユーザーが利用することで収益を得るビジネスモデルであり、多くのアクセス数を獲得する技術が不可欠です。ユーザーを集めるには検索システムが必要なので、ポータルサイトは各社共検索サービスを提供している訳です。

Googleの検索エンジンを使っているところが多い

しかしその技術やサービス、即ち検索エンジンは必ずしも自社で開発したものであるとは限りません。例えばGoogleの検索エンジンはGoogleが開発したものですがgooやnifty等はGoogleの検索エンジンを採用しています。一昔前まではYahoo!JAPANも自社の検索エンジンを使っていましたが2010年にGoogleと契約を結び、現在はウェブ・画像・動画等の領域で提携しています。提携以前と見た目に変わりがないのは、検索ページや検査結果ページの仕様・規格はYahoo!JAPANが管理しているためです。なお現存のポータルサイトの多くはGoogleの検索エンジンを採用しています。

検索エンジンにも種類がある

現在ポータルサイトが提供している検索システムは、大きく「ディレクトリ型検索エンジン」と「ロボット型全文検索エンジン」の二つに分かれ、それぞれに異なる特徴を持っています。

ディレクトリ型検索エンジン

ディレクトリ型検索エンジンは、手作業でwebサイトの情報を収集しカテゴリ分けして整理された巨大なデータベースで、有名なものではgooのカテゴリ検索が該当します。ここで言うディレクトリとは「階層」を意味し、カテゴリは階層構造になっています。

Webサイトの運営者が検索エンジンに対してサイトの登録を申請し、それに基づいて“サーファー”と呼ばれるスタッフが審査します。承認後サイトの情報が検索エンジンに登録され、検索結果に反映されるのです。また承認から反映までには2,3週間を要します。この様にディレクトリ型検索エンジンは人手に依拠する性質であるため、情報の質が高く整理されているものの、登録されている情報はリアルタイム性に欠けると言えます。

ロボット型全文検索エンジン

対してロボット型全文検索エンジンは「ロボット」や「スパイダー」と呼ばれるソフトウェアが、自動でインターネット上のwebページのリンクを辿りながら巡回してそのデータを収集していきます。取得されたデータは検索しやすい様、解析・加工されデータベースに保存されます。

こうして仕組みを自動化することで膨大な情報に対応できる点がロボット型全文検索エンジンの大きな特徴と言えます。

またロボットの巡回頻度を上げることで比較的新しい情報を検索結果に反映することが可能になります。多くの情報を網羅するロボット型エンジンではディレクトリ型と比較して即時性があるものの、検索対象になるページもまた膨大です。そして情報が選別されていないが故にサイトの質は担保されず、ノイズと呼ばれる不要なページも紛れ込んでしまうのです。尚、大手の検索エンジンはディレクトリ型とロボット型の両方を兼備しています。

検索エンジンの詳細なメカニズムは?

検索エンジンで語句を入力すれば、膨大な数のwebページの中からキーワードに関連するwebサイトだけが表示されます。ではこの処理はどの様なメカニズムで実現されているのでしょうか。

アルゴリズムって何だろう
検索エンジンの主目的はユーザーが求める情報を的確にサーチし、表示することですが、その仕組みを理解する為に欠かせないのが“アルゴリズム”に関する知識です。アルゴリズムとはどんなものなのでしょうか。

アルゴリズムが検索結果を決める

検索エンジンでは検索結果のページが順番に表示されますが、この一連の流れには“アルゴリズム”が大きく関係しているのです。

アルゴリズムとは

「計算式」や「問題を解決する手順」の意味を持つ、プログラミング用語の一つです。

要求されたキーワードと個々のwebサイトの適合度をスコアと呼ばれる数値でアルゴリズムが算出し、順位付けを行いますが、その順位を決定するのが「ランキングのアルゴリズム」です。

ランキングのアルゴリズムでは、まずロボットによって収集された情報をデータベースに集めます。そして貯蓄された情報の中から独自のアルゴリズムで評価付けし、ランク付けにしたものを検索結果として表示する仕組みをとっています。またアルゴリズムには多くの種類があり、それぞれに異なる働きをします。

アルゴリズムは日々アップデートされる

検索エンジンでは常にユーザーの役に立つ情報を検索結果として表示することが主な目的としますが、時の流れに伴いユーザーが求めることも変化していきます。それに対応するには、検索基準となるアルゴリズムも更新する必要があるのです。

例えば3年後に開催される東京オリンピックを想定して検索した場合に1964年の東京オリンピックが表示されてしまったら、ユーザーは不便に感じ他社の検索エンジンに乗り換えるかもしれません。つまりユーザーにとっては、新鮮な情報が常に検索上位に表示されることが重要であり、検索エンジンもまたアルゴリズムを日々アップデートしなければならないのです。

他にもユーザーが快適に利用できる様、不具合の改善やシステム調整の為にアップデートされることもありますが、アルゴリズムの詳細やアップデートのタイミングは公表されません。

検索エンジンを駆使する

毎日インターネットを利用していても、検索エンジンをフル活用していると言い切れる人は少ないでしょう。しかし検索エンジンを使いこなすことができれば、プライベートだけでなくビジネス等にも役に立つのです。

効率的に検索するには

ただ単に調べたいワードをそのまま入力した場合でも情報を探すことはできますが、それでは目的の情報に辿り着くのに時間がかかってしまいます。効率よく検索するにはどうすれば良いのでしょうか。

検索のテクニックを知る

検索ワードに演算子を組み込むことで検索結果を絞り込むテクニックがあります。例えばAND検索ではキーワードの全てを含むページのみが検索対象になります。「野球」と検索したのでは高校野球やルール、ユニフォーム等様々な情報を含んだページが表示されるのを、検索ワードに「and」や「+」を加え、「野球+グッズ」等とすることで検索対象を絞り込むことができるのです。

また「NOT検索」では「野球-メジャーリーグ」等、検索対象外にしたい語句の前に「-」を入れることで、指定したキーワードを検索結果から除外できます。他にもキーワードの間に「or」を入力することで、webページがキーワードのいずれか一つでも含む場合に検索対象となる「OR検索」もあります。

また調べたい語句の一部しか分からない時には「曖昧検索」が便利です。曖昧検索は検索したい語句の内不明な部分を「*(アスタリスク)」に置換すれば、検索エンジンが自動的に情報を補完して検索できる手法です。

検索エンジンの変更もできる

設定を変更すれば検索エンジンを他社のものに替えることも可能です。検索エンジンを変更することには、それぞれの検索エンジンの独自の機能等を利用できるメリットがあります。例えばGoogleでは豊富な情報量に加えて、検索語句を入力した時にキーワードの候補を表示してくれる“サジェスト機能”や検索窓に「電卓」と入力し検索にすると使える電卓機能があります。

またgooの検索エンジンでは、コンテンツに経済や社会問題に関する記事を多く設置する等企業向けのテイストを含みながらも、ロゴマークが動くといった遊び心も兼備しているのです。

ビジネスに活用しよう

ネットビジネスの手法に「SEM(検索エンジンマーケティング)」があります。名称からも分かる様に、検索エンジンを使いこなすことはネット商売の市場でも非常に重要なのです。ここではSEMテクニックを紹介します。

SEO

ネットビジネスに関心がある人なら、SEOの名前程度は聞いたことがあるのではないでしょうか。しかしこのSEO、実は検索エンジンと密接に関係しているのです。SEOはSearch Engine Optimizationの略で、“検索エンジン最適化”を意味します。ネットビジネスではアクセス数を集めることが重要ですが、そのためには自社のwebサイトを検索上位に表示させる必要があります。

しかし検索エンジン各社は検索順位を決めるアルゴリズムの規則を非公開にしているため、アルゴリズムの攻略法で完全に正しいものは存在しません。ただ、その規則を分析しある程度推測して対策を行うことはでき、それがSEOです。SEOには様々な手法がありますが、中でもwebサイトのキーワードやコンテンツを中心に最適化するのが有効です。SEO対策は効果が出るまでに時間を要するので、粘り強く続けることが肝心と言えます。

PPC広告

PPC(Pay Per Click)広告は、クリックによって課金が発生するタイプの広告のです。SEOでは効果が表れるまでに数か月を要するのに対しPPC広告は即効性があり、キーワードや広告文の掲載・変更も数日で完了します。この特性から急遽開催が決定したキャンペーン等にも威力を発揮するのです。またPPC広告は短期間契約である為、クリスマスイベントや旬の果物販売等、時期が限定される商品やサービスの販売にも効果的で、費用対効果が高いSEM手法として現在web広告の主流となっています。

検索エンジンを”情報を検索する為のシステム”と捉えることに間違いはありません。しかし、もう一歩踏み込んでその特性や仕組みまで理解すれば、ビジネスや日々の暮らしに一層役立ち、私達の暮らしがより便利に、より豊かになると言えるのです。

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