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ネットの炎上

  • 2017年06月20日 | 1,410view

ネイティブ広告が炎上した海外事例を見てみる

ネイティブ広告

ネイティブ広告とは媒体に馴染む様なテイストで掲載することで抵抗なく消費者に広告を読ませるインターネット広告の手法で、従来の広告に比べ効果も高く近年興隆しています。しかしそのやり口に対しては批判的な見方もあり、しばしばトラブルにも発展します。そこで今回は、ネイティブ広告が炎上した海外事例を解説します。

ネイティブ広告とその問題点

インターネットには厄介な問題が付き物ですが、広告の問題もそのひとつです。今回は“ネイティブ広告”の問題を、トラブルになった海外事例等を挙げながら解説していきます。まずはネイティブ広告とは如何なるものか、問題点はどんなところか等を確認しましょう。

ネイティブ広告とは

インターネットが我々の生活に定着して久しい昨今ではネットを利用したビジネスも増え、あらゆるWEBページにバナー広告を見かける様になりましたが、悪質なものも少なくありません。ユーザーはそんな“邪魔者”に嫌気がさし、次第に広告をクリックしなくなっていったのです。そこで登場したのがこの“ネイティブ広告”です。

ネイティブ広告は“広告色”を薄めた広告

ネイティブ広告とは周囲の記事とコンテンツを同化させて掲載をすることによって、閲覧者のストレスを低減し購買行動を促進することを狙ったインターネット広告の概念です。

一般社団法人インターネット広告審議会(JIAA)はネイティブ広告を“デザインや内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告を指す”と定義しています。しかしこれに加えて“広告コンテンツに触れることで得られる体験がそのメディアの通常コンテンツから得られる体験と同じである”ことを条件とする場合もあり、定義は曖昧なのが現状です。

ネイティブ広告は効果が高いが問題も

ネイティブ広告は広告効果も高く、多くのメディアに採用されています。導入する企業も増え年々規模が増加していますが、一方で問題も浮上しているのです。

効果はバナー広告より高い

ネイティブ広告はバナー広告の1,5倍閲覧されているとの調査結果もでており従来のバナー広告よりも効果が高いと言えますが、その理由のひとつにコンテンツとの親和性の高さから、ユーザーの共感を呼び易いことがあります。また従来のバナー広告と異なり広告そのものが“読み物”として作り込まれているケースが多いことも理由に挙げられるでしょう。

他方で問題もある

しかし一見して広告と分からない様な表示方法で商品やサービスを宣伝するネイティブ広告は、ともすれば“ステルスマーケティング”ともとられ兼ねず、倫理的に問題があるとして近年物議を醸しています。

ルールが定められているも遵守されていない

これに関してネイティブ広告にはルールが定められています。例えば媒体のコンテンツと明確に区分できる様に広告枠内には「PR」「広告」「AD」等を明記することや、広告主体者を明示すること、審査を通してから媒体に掲載すること等です。しかしこれらのルールはあくまで消費者を混乱させないための指標であり法的拘束力はなく守られていないケースも多いのが実態です。

海外のネイティブ広告炎上事例

ネイティブ広告は元々海外で広まった手法であり、海外でも非常に問題視されています。利用するに際してルールを守ることが非常に大切になります。広告である旨を表示することは特に重要で、それを怠ってしまうと批判の声につながります。

海外でネイティブ広告が問題になった事例

近年何かと取り沙汰される“ネット炎上”。すぐに思い浮かぶのはTwitterやブログ等個人が投稿した不適切な書き込み等にまつわるものでしょう。しかし、炎上は世論の批判が過度に高まることで発生するものですから、ネイティブ広告が炎上する事例もあるのです。

広告である旨を記載していない“ノンクレジット記事”が炎上しやすい

海外でのネイティブ広告の炎上事例で最も多いものの一つに“ノンクレジット記事”が挙げられます。これは、ネイティブ広告であるにも関わらず広告である旨を表記せず、あたかも通常のコンテンツであるかのように表示しているものを指します。

ユーザーは騙されたと感じる

ノンクレジット記事が原因で複数の企業がネット上で叩かれています。つまり本来ならばネイティブ広告には“広告である旨”を表示しなければならないところ、表示がなかったため、炎上騒ぎになったのです。こうしたネガティブ広告はそれが広告主の故意であるか過失であるかに関わらず、“消費者への裏切り”になり結果としてユーザーが“騙された”と感じることに繋がるのです。

大手企業も取り入れている

また大手企業までもネイティブ広告を採用している事実があります。しかし人々の反感を買うケースとそうでないケースがあるのです。違いはどこにあるのでしょうか。

大手企業がネイティブ広告で炎上騒ぎに

アメリカで153年の老舗雑誌“The Atlantic”が「サイエントロジー」の特集を自社のWEBサイト上でネイティブ広告として掲載したものがブロガーの間で大炎上し、謝罪に追い込まれた事例があります。尚、サイエントロジーとはハリウッド俳優のトム・クルーズやジョン・トラボルタも入信していることで話題にもなっている新興宗教です。

ネイティブ広告を掲載しても反感を買わないケースも

しかし同じくアメリカの大手新聞社ワシントンポストもWEBサイト上でネイティブ広告を現在も掲載していますが、こちらケースでは世間からの反発は少ないと言います。読者が関心を持ちそうなコンテンツの外部サイトのリンク等を掲載した「Suponsored Headlines」と称する広告枠を設けているものですが、コンテンツの記事は競合サイトのニューヨークタイムズ記事となっていて、ユーザーにとって有益な情報を提供しているためであると予想されます。

インターネット以外でもネイティブ広告が問題に

我々にとって身近なネイティブ広告としてはFacebookのスポンサード広告やTwitterのプロモーテッドツイート等が挙げられるでしょう。しかしネイティブ広告論争は何もインターネット上だけで巻き起こっているものではありません。

新聞でもネイティブ広告が掲載される

ユーザーのストレスを低減させることで購買行動を促進する目的のネイティブ広告は主にインターネットメディアで蔓延っていますが、実はインターネットにとどまらず新聞でもこの手法を採用している事実があるのです。

新聞の折り込みチラシにもネイティブ広告が

アメリカで折り込みチラシにネイティブ広告の手法が取り入れられていて世間の反感を買った事例があります。ある日の新聞の折り込みチラシに「埋め立ては環境のバランス、そして、エネルギーのニーズを改善する」や「コロラド州の環境の規制は、全米の模範となっている」等、まるで環境について考える記事の様な見出しがありました。しかし実際には記事ではなく、コロラド州を拠点に活動するエネルギー供給会社によって設立された団体「Coloradans for Responsible Energy Development」の広告だったのです。これにコロラド州の人々は大激怒、非難が殺到したわけです。

ネイティブ広告が引き起こす事態について考える

あらゆる“広告”は商品やサービスをプロモーションし、ユーザーに購入させることが目的です。ネイティブ広告も例に漏れません。しかしユーザーを騙す様なスタンスが蔓延ると、この目的が達成できず本末転倒になることがあります。

逆効果になることも

勿論全てのネイティブ広告が粗悪な訳ではありません。しかし一部の悪質なものが人々のネイティブ広告に対するネガティブなイメージを助長していると言えます。

コンテンツ次第では逆効果

ネイティブ広告といっても色々ありますがコンテンツやリンク先が悪質な場合、ユーザーはかえって購入意欲をそがれることがあります。実際の調査でもこういったケースでは嫌悪感を抱く人が一定数いるとの結果もでています。
メディアの信頼を下げることにもなりかねない
また、ネイティブ広告の記事を作る際は商品やサービスの短所や欠点等“ネガティブな側面”を記載することは無いため閲覧者が実際に購入してから後悔しその記事や筆者、延いてはメディアに対する信用を無くすことになるのです。

今後のネイティブ広告のあるべき姿は

こうしたリスクや本来の目的を全て加味し、改めてネイティブ広告の存在意義を問うたとき、今後のネイティブ広告の然るべきあり方が見えてきます。

クレジット表記の徹底

まず大前提として「PR」「広告」「宣伝」等ユーザーが広告と認識できるクレジット表記をキチンとしなければなりません。現状ではノンクレジット記事が非常に多いですが少なくとも広告である旨を明示していれば“騙された”と感じることも少ないと言え、最低限このルールは守る必要があります。

“ネイティブであること”に重きを置き過ぎないこと

また例えクレジット表記があってもユーザーが不快に感じるケースはあります。周囲の記事と一体化させることを意識するあまりコンテンツの質がおろそかにならないよう、ユーザーの利益にかなう内容のネイティブ広告を作成することが非常に重要なのです。
ネイティブ広告は海外でも賛否両論があり、炎上事例もしばしば起こっています。今後業界に求められることは批判を真摯に受け止め“ユーザーあってのマーケティング”であることを常に念頭に入れて広告を作ることと言えそうです。

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